シャープ コピー機の実力
自動車分野では、業界全体の取り組みにより自動車業界標準ネットワーク(JNX)が構築され、2000年から運用が開始された。
現在では多くの自動車メーカーと部品メーカーがこのシステムに接続し取引を行っている。
このような業界全体での取り組みも電子商取引推進には欠かせない。
それら以外の分野では、上記の2分野に比べると市場規模は小さくなっている。
しかし、VANや従来型EDIによって、取引の電子化が済んでいる部分も多いため、潜在的な市場規模は大きいと考えられる。
<電子商取引がインターネットベースへ移行するメリット>前述のように、BtoBEC市場の拡大のパターンとして、すでにある従来型EDIやVANの受発注システムが、インターネットベースへ移行しているケースが多い。
ただし、従来型EDIでもインターネットベースのEDIと同様に、機能的には受発注業務を電子化し、効率的に行うことは可能であるため、インターネットベースへの移行は業界各社によって温度差がある。
それでも移行が進んでいる理由は、主に以下の3点が考えられる。
1つ目は、ブロードバンド回線やIP-VPN,広域イーサネットなどの普及により高品質なインターネットベースの通信インフラを低価格で手軽に利用できるようになったことである。
これは、ブロードバンド化の進展やIP-VPNなどのセキュアで高品質なインフラが手軽に利用できるようになったことが大きい。
2つ目は、TCP/IPにプロトコルを統一することによって、取引がシンプルかつオープンになり、中小企業も含めたより多くの取引を低コストで行うことが可能になることである。
従来型EDIやVANは大手企業独自のプロトコルで構築されているため、サプライヤーが複数の企業と取引しようとすると、それぞれの取引先ごとに端末、回線が必要になり、初期・運用コストがかさんでしまっていた。
そのため、情報化投資余力の少ない中小企業は、電子商取引の導入に消極的になっていた。
TCP/IPへプロトコルを統一することにより、硬直的であった取引がよりオープンになり、1つの取引システムで多くの取引先とビジネスが可能になった。
3つ目は、SCM(サプライチェーンマネジメント)などの全社的な情報システムとの親和'性が高いことである。
特にグローバルな激しい競争環境にさらされている業界では、製品サイクルの短縮化、調達業務の効率化・コスト削減を余儀なくされている。
このような厳しい市場環境に対応するために全社的にSCMなどの製販一体の情報システムが導入されつつあり、それに伴い受発注業務のTCP/IPベースのEDIへ移行が進んでいる。
特に電子情報関連機器や自動車分野では、取引先の絞り込みや部品の共通化を進めつつ、優良サプライヤーから集中購買を行うことで調達コスト削減を図っている。
そのなかで、SCM導入とともに情報システムを一新するケースが多く見られる。
<今後は多くの分野でインターネット化が進み、分野間の格差は縮小>上記のようなインターネットベースの電子商取引システムのメリットはあるものの、業界によって競争環境、業界構造、データフォーマットなどの標準化に対する取り組みなどが異なるため、電子商取引化の進展は業界によって温度差がある。
また、金融機関のネットワークや原材料メーカーと商社のネットワークは、トラフィックの量も多く、インターネットベースへ移行するのに多大な労力とリスクが発生する。
このような業界ではインターネットベースの電子商取引に移行するには時間がかかるだろう。
しかし、今後は電子・情報関連機器や自動車以外の分野でもインターネットベースの電子商取引が徐々に進展し、分野ごとの差は縮小していくであろう。
2007年のセグメント別構成比を見ると、電子・情報関連機器や自動車以外の分野の割合が上昇することで、これまで市場の中心だった電子・'情報関連機器や自動車の割合は合わせても50%未満に低下する。
<既存ビジネスモデルからの転換を迫られるe−マーケットプレイス>e−マーケットプレイスの市場規模は、電子・’情報関連機器分野の割合が非常に大きい。
この分野では巨大なe-マーケットプレイス事業者が存在し、堅調に取引額を伸ばしている。
しかし、それ以外の中小のe-マーケットプレイスを取り巻く市場環境は厳しい。
従来までのe-マーケットプレイスは、複数の買い手企業と売り手企業が同一のネット上に取引の場を提供することで、新規の取引先の開拓、バイヤーの調達コスト削減、売り手企業の効率的な在庫処理などを狙っていた。
しかし、利用者にとっては顔の見えない取引に対する不安、決済・与信に対する不安、商品の品質に対する不安、売り手企業へのディスカウント圧力などのさまざまな問題により、汎用品などリスクの低い商品の限定的な利用にとどまっていたり、利用そのものをやめてしまった企業も多い。
1999年、2000年を中心に日本で多数のe-マーケットプレイスが立ち上げられたが、2001年、2002年と新規のe-マーケットプレイスは減少しており、生き残っているe-マーケットプレイス事業者にもサービスの停止や廃業に追い込まれるケースも出てきている。
しかし、数多くのe-マーケットプレイス事業者が苦しむなかで、これまでの問題を解決し、徐々に売上を伸ばしている勝ち組のe-マーケットプレイス事業者も現れ始めている。
〈「取引の場の提供」から「顧客の望むサービスの提供」へシフト>上記のような厳しい市場環境のなかで、成功を収めているe-マーケットプレイス事業者の要因は、「取引の場を提供する」というモデルから「顧客が望むサービスを提供する」というモデルへ転換を図り、買い手企業、売り手企業双方の顧客とコミットメントを強化していることである。
したがって、現在のe-マーケットプレイス事業者は、従来までのネット上で売り手企業、買い手企業のお見合いをさせる機能だけでなく決済・与信サービス提供、コスト削減コンサルティングや契約のネゴシエーション代行などの受発注前工程の機能にも付加価値を見出している。
また、このようなことを行うにあたって、リアル、バーチャル双方のチャンネルを駆使することで、より顧客密着のサービスを提供していることもポイントである。
2002年はこのようなe-マーケットプレイスの業態変化が鮮明になり、既存の枠組みを超えた事業者が現れ始めた最初の年といえるのではないだろうか。
個人間で商取引を行うCtoC(ネットオークション市場)は、ネットオークションの認知度向上や常時接続サービスの普及に加え、エスクローサービスや損害補償による取引の安全性向上などにより、伸長傾向が続いている。
特に、近年における取引の傾向として、ブランド品や貴金属を取引するオークションサイトが増え、女性の利用者が増加していることがあげられる。
一方で、ネットオークション普及の妨げとなりうるさまざまな課題も顕在化している。
決済や商品の引渡しの遅延、詐欺事件、送られてきた商品がネット上の商品と同一でない、返品が受け入れられないなどのトラブルが急増している。
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